麻生首相、ソマリア沖への海自派遣の検討指示<AFP 08/12/26> 麻生太郎(Taro Aso)首相は26日、ソマリア沖での海賊対策として、海上自衛行動発令に基づいて海上自衛隊の艦船を派遣することについて、具体策を早急に検討するよう、浜田靖一(Yasukazu Hamada)防衛相に指示した。

ソマリア沖で米艦船の攻撃を受けて炎上する海賊船 このソマリア沖への護衛艦派遣については、野党民主党の小沢代表も乗り気になっているだけに、早ければ来年明けの国会で新特措法が可決される可能性が高いと思われます。しかしながら、問題なのは任務を行う上で現行憲法との整合性が取れるのかどうなのか?という点にあります。
ソマリア沖での護衛艦の活動はインド洋での戦闘艦への支援とは異なり、一般船舶に対する護衛・警備活動が主になります。その場合、当然ながら日本が所有している以外の船舶に対する護衛活動も考えられるだけに、外国船の支援という集団的自衛権の問題も出てくる可能性があります。一応、政府としては
「憲法9条では“国際紛争を解決する手段としての戦争”を禁止しているんだから、海賊いった国家に属さない勢力との戦闘はOK」といった解釈を基に乗り切っていこうとしているようですが、この解釈についてはかなりキワドイ面もあるだけに、場合によっては与野党の身内の中で紛糾する可能性もあると思われます(特に野党で揉めそうです)。
また、よく言われる武器使用に対する懸念ですが、かつてのPKO法にあった
「上官の命令が無い限り使用したらダメ」という内容は変更されており、現在は
「自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防衛するため」となっており、武器使用基準に関しては以前に比べて比較マシにはなってきています。実際イラク特措法においてもPKO法に則った武器使用に関する規定が設けられています。
イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(武器の使用)
第十七条 対応措置の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員、イラク復興支援職員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防衛するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、第四条第二項第二号ニの規定により基本計画に定める装備である武器を使用することができる しかしながら、ソマリア沖はイラクやインド洋とは異なり、かなり海賊襲撃の可能性が高いだけに、従来の武器使用基準で対応できるのか?という疑念も残りますし、自衛隊としては初の実戦が発生する可能性も現実性を帯びてきます。個人的には、そうなった場合に日本の世論はその事態を受け入れることの出来る覚悟があるのかどうなのか?という点が心配です。



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- 2008/12/27(土) 20:00:00|
- 日本の防衛政策
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